国土交通省より国家機関で「吹付けアスベスト」「アスベスト含有吹付けロックウール」が0.41%(335棟)使用されていると発表されました。
レベル1のアスベストの調査範囲
今回発表された調査結果では吹付けアスベスト及びアスベスト含有吹付けロックウールとしています。レベル1のバーミキュライト等のアスベストは対象外となっています。吹付けアスベストと比較してバーミキュライトは経年劣化や振動によって飛散する可能性がありますが、今回の調査では対象外のようです。
参考:国土交通省 アスベスト対策Q&A Q12
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/Q&A/index.html#a12
当社でアスベスト調査を実施した場合に一番見落としがあるレベル1建材はバーミキュライト・パーライト吹付けになります。
レベル2のアスベスト建材と石綿専門調査資格
平成26年の石綿障害予防規則の改正により、レベル2のアスベスト建材が劣化状況にある場合に措置が必要になりました。今回調査では対象としていないようですが、過去に総務省よりアスベストについて勧告が出されレベル2の建材把握と劣化状況の確認が必要になってきています。
レベル1の吹付け石綿がなくても、レベル2の保温材等のアスベストが施工されているケースはよくあります。レベル2建材は図面に掲載されていないことがあるため、調査には知識と経験が必要になりますが、「建築物石綿含有建材調査者」など専門の資格も創立されました。
これから建築物のアスベスト把握が進んでいくと、アスベストが施工されている施設の数は増えていく可能性があります。
国家機関の建築物等における吹付けアスベスト等の使用実態に関する集計(フォローアップ)結果 国土交通省