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保育園でのアスベスト(石綿)暴露事例

神奈川県藤沢市立浜見保育園 アスベスト飛散問題

 保育園の遊戯室の天井に吹付けアスベストが開園の1972年から35年と長い間使用されていた。除去となった2007年8月までの間には、天井の雨漏り工事等が複数回あり、その際にもアスベストが飛散した可能性があるとされている。

 市の第三者委員会が、健康被害の可能性がある元園児や職員への対策や補償内容をまとめた最終報告書を藤沢市長に提出した。(平成30年5月25日)

 市長は提出された最終報告書を大変重く受け止めており、検診や補償にについて然るべき対応を取ることを明言しました。

 

浜見保育園以外にも ~見逃されている吹付けアスベストの存在~

 当社で、保育園のアスベストの実態調査や解体前の事前調査を行った際には、見逃された吹付けアスベストを見つけた事例経験が多数あります。

 同様な施設が存在する可能性がありますので、調査の実施が必要になってきています。

 

<気づかれない事例> 

・設計図書に記載されていないが、実際には施工がされています。

 ※設計図書のみで調査して判断

・隠蔽部(天井裏など)の施工で気づかれていない。

・見た目がわかりにくく、吹付けアスベストと認識されていない。

 ※調査者の認識・経験不足

 

吹付けアスベスト~飛散防止対策のその後~

 吹付けアスベストが存在し飛散防止対策として、「封じ込め」「囲い込み」を実施したが、経年劣化等による損傷や劣化しているケースがある。また、飛散防止対策後の定期的な確認が重要となります。

 

 <飛散対策工事の劣化事例>

 ・封じ込め工事後、経年劣化による飛散防止薬剤と共に床に落下

 ・囲い込み工事後に、天井材の脱落により隙間から吹付けアスベストの露出 

 ・建物の振動や接触による損傷による劣化

気づかれていないレベル2建材(保温材、断熱材、耐火被覆材)

 平成28年6月1日より石綿予防規則の改正により、レベル1の吹付けアスベストに加えて、レベル2の保温材、断熱材、耐火被覆材の取扱の規制が強化されています。

 レベル2建材についても、損傷や劣化などでアスベスト粉じんの飛散のおそれがある場合には、建材の除去や「封じ込め」「囲い込み」が必要になります。

 一昨年の「社会福祉施設等への吹付けアスベストと保温材等の実態調査の実施」の通知が出た際に数多く保育園施設等を調査しましたが、当社が調査した施設には数多くのレベル2(保温材、断熱材、耐火被覆材)建材の存在を確認しており、実際に飛散している事例も多く見られます。

  

 <レベル2建材が気づかれにくい理由>

 ・設計図書等に建材が記載されていない。

 ・レベル2建材に気付くには、知識と数多く調査経験が必要

  ※建築物石綿含有建材調査者による調査が必要

レベル2建材~配管保温材の施工事例~

アスベスト 配管保温材 水練り保温材

レベル2建材

左記写真→配管保温材(水練り保温材)

配管のエルボ部にアスベスト含有の保温材が施工されていた。

当社では、経験豊富な専門家によるアスベスト調査・アスベスト分析を実施しています。何なりとご相談下さい。